骨粗鬆症スクリーニングにはDXAに加えて、CTで骨強度を計測するのがお勧めという話。5年に一度の検査で良さそうです。骨質派の先生方も黙っていられませんね。
目的
現在一般的に行われているDXA検査に加えて、CTを使った骨強度評価を行うことが、cost-effectiveかを調べる。
方法
A state-transition microsimulation modelを用いて評価(なんのこっちゃ?)。
3つのスクリーニング戦略を比較。
- no screening
- DXA
- DXA and quantitative CT
以下の場合に経口ビスフォスフォネートで治療介入
- DXAでT-scoreが2.5以下
- 股関節骨折リスク(10年)が3%以上 (FRAX)
- 脆弱性骨折リスク(10年)が20%以上 (FRAX)
- CTでの骨強度が3000N以下
- 新規骨折発生
アウトカム評価は、incremental cost-effectiveness ratios in 2015 U.S. dollars per QALY gainedと脆弱性骨折の数。
結果
最も、cost-effectiveな戦略は、DXAとCTを55歳から5年おきに検査すること。
戦略毎の余生の骨折率 | no screening | DXAのみ | DXAとCT |
Hip fractures | 18.7% | 15.8% | 12.8% |
Vertebral fractures | 11.1% | 9.% | 7.5% |
Wrist fractures | 17.8% | 16.4% | 14% |
Other fractures | 30.8% | 27.3% | 22.6% |
結論
骨強度と骨密度の両方を評価することは、閉経後女性の骨粗鬆症スクリーニングにとってcost-effectiveであり、脆弱性骨折の予防に役立つ可能性を持つ。
感想
実際に前向きに調べようと思うと大変なコストがかかるのに対して、こういうシミュレーション解析によって結果を知ることができるのは良いですね。cost-effectiveさをcost-effectiveな方法で調べると言うのが憎いね。
著者も認めるように骨強度検査なんて一般的じゃないよと思ったが、FDAは認可しているらしい。FDA様がお認めになってるようであればやってみたい。骨粗鬆症クリニックにはDXAの機械に加えてCTも必須の時代が来ますな。下記リンクは骨強度測定について。
VirtuOst – Bone strength assessment
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