最新骨粗鬆症治療薬: Romosozumab

2017年9月17日

ロモソズマブとアレンドロネートを比較してロモソズマブが勝った話。

Romosozumab or Alendronate for Fracture Prevention in Women with Osteoporosis. NEJM

背景

Romosozumabは、スクレロスチンに結合してスクレロスチンの働きを阻害する抗スクレロスチン抗体である。骨形成を増加させ骨吸収を減少させる。

方法

対象は骨粗鬆症及び脆弱性骨折を有する4093例の閉経後女性。以下の2群に1:1に無作為割当。(要は2年間の最初の1年をRomosozumabかAlendronateに振り分けて、あとの1年をAlendronateとした比較。)初回評価は臨床骨折330例発生かつ全例24ヶ月経過観察終了後。

  • A群:Romosozumab+Alendronate群
    月1回のRomosozumab(210mg)皮下注を12ヶ月、続いてOpen-labelで毎週のAlendronate(70mg)経口を12ヶ月の計24ヶ月
  • B群:Alendronate+Alendronate群
    毎週のAlendronate(70mg)経口を12ヶ月、続いてOpen-labelで毎週のAlendronate(70mg)経口を12ヶ月の計24ヶ月

Primary endpointは24ヶ月後の新たな椎体骨折の累積発生率と、臨床骨折(非椎体&症候性椎体骨折)の累積発生率。Secondary endpointは初回評価時の非椎体骨折および股関節骨折の発生を含んだ。重大な副作用として心血管イベント、顎骨壊死、非定型大腿骨骨折が判定された。

結果

24ヶ月の観察で、新規椎体骨折はA群はB群より48%少なかった。臨床骨折は24%少なかった。非椎体骨折リスクは19%低く、股関節骨折リスクは38%低かった。有害事象は2群間で大差なかった。最初の1年でA群で重大な心血管イベントが多く観察された。2年目では顎骨壊死と非定型大腿骨骨折が観察された。

A群(Romo + Alen) B群(Alen + Alen) P
新規椎体骨折 6.2% (127/2046) 11.9% (243/2043) <0.001
臨床骨折 9.7% (198/2046) 13.0% (266/2047) <0.001
非椎体骨折 8.7% (178/2046) 10.6% (217/2047) 0.04
股関節骨折 2.0% (41/2046) 3.2% (66/2047) 0.02
心血管イベント 2.5% (50/2040) 1.9% (38/2014)
顎骨壊死 1例 1例
非定型骨折 2例 4例

結論

骨折リスクの高い骨粗鬆症の閉経後女性において、12ヶ月のRomosozumab治療後にAlendronateを投与するとAlendronate単独群より骨折のリスクが有意に低かった。

感想

Romosozumabって骨形成薬と思っていたけど、”dual effect of increasing bone formation and decreasing bone resorption”なんですね。だから顎骨壊死とか非定型大腿骨骨折の話も必要になってくるのか。dual effectだから副作用もdual effectで考えなければいけないのが大変ですね。骨質に与える影響は形成優位かな。

今回の結果では心血管イベントがRomosozumabで多かったのが困った問題。よりNの大きいFRAME試験では差はなかった。FRAME試験は平均年齢70歳、本試験は平均年齢74歳とちょっと高齢で、Alendronateが心血管イベントを低減に関係がある報告もあることをDiscussionで述べてはある。

承認まで進むかどうか、長期使用が可能になるかどうか。要チェックです。