骨粗鬆症治療薬の使い分け

2017年9月12日

大まかに3種類

  • 骨を作る薬
  • 骨を壊さない薬
  • 骨を綺麗にする薬

骨を作る薬

フォルテオ®︎

毎日患者さん本人が自分で注射する薬。今のところ最強かも。でも2年間しか使えない。自己注射に対する抵抗が強く勧めるのが大変。海綿骨には強いが皮質骨の多孔化が生じて大腿骨頸部の骨強度への不安がある。あと値段も高い。

動物実験レベルで骨肉腫という骨の癌が発生したことがあり添付文書や患者さん用パンフレットに記載してある。ヒトに発生した話なんか聞いたことがないが、恐れを抱かれて導入できなかった人もいる。

テリボン®︎

上記のフォルテオと同じ薬(のはず)。国内開発。週1回、医療機関で注射してもらう。自己注射でないので毎週通えるガッツのある骨粗鬆患者むけ。これまで投与期間は72週間だったが、最近2年間まで認められた

一回投与量が多いので、特に小柄なおばあちゃん等は副作用にまけて継続困難となることも、しばしば経験する。ふぉるておほどの骨密度上昇効果はないようだが、皮質骨の多孔化がないというのが売り文句。やっぱり高価格

ロモソズマブ

開発中の期待の新薬。最近フォルテオと喧嘩して勝った。しかも毎日や毎週ではなく月1回の注射で良いため患者負担も少ない。骨作る勢いが強すぎて内耳孔狭窄がくるのか難聴が心配された程(結局プラセボと差はなかろうという話にはなった。)期待の新薬ですが間違いなく高価格になるだろう。

骨を壊さない薬

ビスフォスフォネート

ボナロン®︎、フォサマック®︎、アクトネル®︎、ベネット®︎、ボノテオ®︎、リカルボン®︎ etcと沢山出ている。毎日、毎週、月一回、年一回と投与間隔も様々。錠剤、ゼリー、点滴注射、静脈注射と投与方法も様々。色々あるということは正解がないということ。

胃腸からの吸収が極めて悪い。だいたい1%程度。食事の影響をもろにうけるので起床時に内服して30分~60分は横にならず食事もとらずと飲み方が難しい。

注射製剤は血管内にいれるから吸収は安定。反応もよくて熱が出ることがあるくらい。あと酸性の薬なので注射部位の血管痛がでることも。いろいろあるけど骨粗鬆症治療の要となる基本の薬。

デノスマブ

プラリア®︎。骨を壊す細胞が生まれなくする薬。こっちの薬が最強かもと思えてきた。ビスフォスフォネートは数年で骨密度上昇効果が頭打ち。プラリアさんは10年間にわたって骨密度上昇効果が続いたと報告が出た。すごい!

低カルシウム血症に注意が必要で、カルシウムとビタミンD補充が必要となることも。というか念のため補充します。半年に1回の注射で良いし良いこと尽くめ。と思いきや、急に薬を止めるとガクンと骨密度が下がってしまうので要注意。止める時には工夫が必要です。

オダナカチブ

骨を壊す細胞から分泌される汁を阻害する薬。期待されてたのに心疾患系の副作用が心配されて上市まであとちょっとのところでメーカーが開発中止。世の骨代謝関係者が肩を落とした事件でした。

骨を綺麗にする薬

SERM

エビスタ®︎、ビビアント®︎。女性ホルモンの親戚。優れもの。若返りの薬であり導入しやすい。でも大腿骨近位部骨折の抑制効果はいまいち。血栓症のリスクがあがるらしいことも要注意。日本人はそうでもないらしいけれども不動状態のときは禁忌となっているようなので寝込んだ時は内服を止める必要有り。若くて転びそうにないけど軽い骨粗鬆症になってる人にオヌヌメです。

ビタミンD

基本です。ルーティンで投与。高カルシウム血症に注意。意外となってます。

ビタミンK

納豆を食べない地域には不足しているはず。関西の骨は大丈夫か??

あかかぶ処方案

実際には年齢、見た目コンプライアンスなど総合的な判断ですが、極めて単純化して表のようまとめてみました。う〜ん、いまいち?

こけそう こけなさそう
おれそう Denosumab Teriparatide
おれにくそう BP+Vit.D SERM + Vit.D

*おれそう:骨密度とても低い、合併症多い、既存骨折あり
*おれにくそう:そんなに骨密度低くない、合併症少ない、既存骨折なし