ネット時代の大学病院に求められる社会的責任

2018年6月9日

健康を食い物にするメディアたち ネット時代の医療情報との付き合い方 (BuzzFeed Japan Book)

がんの情報は、健康なときはテレビから、がんと診断されてからはネットから入手する人が多い

言われてみればその通り。重大な病気の情報を能動的に取りに行く人は奇特なひとだ。テレビなどのマスメディアからの情報は受動的なインプット。能動的にインプットをしようとすると、昔は書籍をあたることになりハードルが高かった。いまはスマホで簡単に検索できる。能動的な情報取集はネットでやる時代だ。

医療についての情報は「人の命を奪いうるもの」。それを表現の自由で済ませていいとは「思いません」とCさん

医療情報の中でも「がん」に関するものは特別だ。「がん」は致死的な疾患だ。「がん」に関わる不正確な情報、害のある情報を垂れ流すメディアは社会的責任を果たしているとは言えないだろう。

それでは「がん」以外の疾患だったらどうだろうか? 血圧を下げそうな烏龍茶、痩せそうなバナナ、とにかく健康になるらしい水素水。許せる人も出てくるだろう。

ではどこからが「がん」に匹敵する健康情報なのだろうか。グレーだ。このグレーさが規制を難しくし、インチキ情報を跋扈させる。肥満も「がん」のリスクだから、エビデンスのないダイエット法も禁止だー!!

「誰も医療デマに騙されることのない世の中」を実現しようとするのであれば、科学の言葉が通じなくなる背景を理解して・・・

縁なき衆生は度し難し。と言って逃げてたら身も蓋もないので考える。本書の著者の記事がきっかけになったらしいGoogleの検索エンジンアップデート(拙記事も見てねw)。副作用もあるでしょうが、技術的に駆逐するのは一つの方法ですね。

我々医療側に求められるのは、特に権威機関に求められるのは、悪貨を駆逐することです。インチキ記事一つ書くのと、良記事一つ書く労力の差は計り知れません。それでもGoogleの追い風を受けて羽ばたけるよう、良貨で悪貨を駆逐しなければなりません。

医療機関は、病気について説明することはできますが、症状から病気の候補を推定するようなことには、あまり積極的ではありません。

肛門科.jpみたいなのが全てをカバーできれば良いのでしょうが。あんまりハードル上げずに、まずは疾患毎の良記事を多数出して行くのが大切でしょう!